私が作った五言律詩(110回目)

合同会社琉球の未来

2023年03月04日 17:04

私が作った五言律詩(110回目) 秋興

昨日 三更の雨 (昨日 三更雨)
門前 一夜の風 (門前 一夜風)

≪昨日、真夜中に雨が降り、
家の前は一晩中風が吹いた。≫

秋興・・・秋に物思うこと。

三更・・・午後十一時から午前一時まで。

門前・・・家の前。

西郊 朱(あか)爛漫として 
(西郊 朱爛漫)
北嶺 碧(みどり)玲瓏(れいろう)たり 
(北嶺 碧玲瓏
)

≪西方の郊外は、赤い花が咲き乱れ、
北方の峰は緑色が鮮やかである。≫

西郊・・・西方の郊外。

爛漫・・・花が咲き乱れる。

北嶺・・・北方の峰。

玲瓏・・・玉のように、あざやかで美しいさま。

今我 詩情を抱くも (今我 詩情抱)
心胸 昏乱窮む (心胸 昏乱窮
)

≪今私は、これらの景色を見て
詩を作りたいという気持ちが湧いてきたが、
胸の中は乱れたままである。≫

詩情・・・心に感じた思いを、
詩に表したいと思う心持ち。

抱・・・心の中に持つ。

心胸・・・むねの中。

昏乱・・・状態や心が乱れる。

何を以て 吾が閔(うれ)いを慰めん 
(以何 吾閔慰)
只だ是れ 沖融なるを索(もと)む 
(只是 索沖融
)

≪どうすれば、
わが憂いを慰めることができようか。
私はただ穏やかで、
心静かになることを求めているだけなのだ。≫

閔・・・悲しみ心配する。

只是・・・ただ~だけ。

沖融・・・穏やかで心静かなさま。

索・・・さがしもとめる。

上平声一東韻(風・瓏・窮・融)


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