私が作った五言律詩(109回目) 春恨

合同会社琉球の未来

2023年02月22日 15:22

私が作った五言律詩(109回目) 春恨

風軽く 花片片たり 
(風軽 花片片)
沙暖く 水茫茫たり 
(沙暖 水茫茫
)

≪そよ風が吹いて、花がひらひらと舞い散り、
水辺の砂地は暖かく、
江の水は果てしなく流れてゆく。≫

春恨・・・春のもの思い。春のうれい。

片片・・・ひらひらとひるがえるさま。

沙・・・水辺の砂地。

茫茫・・・広々として果てしないさま。

野を見れば 韶華(しょうか)媚び 
(見野 韶華媚)
雲を穿ち 麗景長し 
(穿雲 麗景長
)

≪野原を見れば、春ののどかの景色が美しく、
日が雲を突き抜けて出て、
うるわしい光が長く伸びている。≫

韶華・・・春ののどかな景色。

媚・・・美しい。

穿雲・・・日が雲を突き抜けて出る。

麗景長・・・うるわしい光が長く伸びる。

日東 平世を弄ぶも 
(日東 平世弄)
戎馬 未だ休まざるを傷む 
(戎馬 未休傷
)

≪日本では、
平和な世を弄んでいるように思えるし、
一方世界に目を転じると、
戦争がまだ終わっていないのを憐れに思う。≫

日東・・・日本の別称。

平世・・・平和な世。

戎馬・・・戦争。

此の戦 何れの時にか訖(お)わらん 
(此戦 何時訖)
今吾れ 独り康(やす)らかならず 
(今吾 独不康
)

≪この戦は、いつになったら終わるのだろうか。
今私の気持ちは、孤独で安らかではない。≫

訖・・・事がやみ、おしまいになる。

康・・・苦がなく楽しくて安らか。

下平声七陽韻(茫・長・傷・康)




関連記事